2007/03/29

POLAR.







石川直樹の写真展、'POLAR' に行ってきました。
石川直樹氏は前からスゴク気になってて、機会を見つけて取材したいなぁ、
と思ってる(もちろん、キチンとした機会じゃないとだけどね、)人の
ひとりなんだけど、今回の写真展は北極圏での作品を集めたもの。

温暖化の深刻な影響だとか
(よく、「地球全体の平均気温が▲°C上昇しています」みたいなことを言われてるけど、
 寒冷地のほうがその影響は強い)、
プリミティヴなライフスタイルとか
(犬ぞりを使って狩猟をしてる人に「なんでスノー・モービルを使わないの?」って
 聞いたら、「機械は壊れるから」って答えだったって!)、
純粋に写真としてとか、いろいろと引っかかるポイントの多い、
つまりグッとくるポイントの多い写真展でした。

それにしても、いつも思うけど写真展っていいね。潔くて。
写真が飾ってあるだけで(笑)。過剰な演出がないところがスゴク好感持てる。
世の中の、トゥ・マッチな演出の多さに辟易としてるんで、よけい新鮮に思えたりして。



石川直樹 写真展 POLAR(- 4/2 Mon)@コニカミノルタプラザ ギャラリーC

2007/03/27

Let People Go Surfing.




パタゴニアの創設者、イヴォン・シュイナードの『社員をサーフィンに行かせよう』を読みました。
サブ・タイトルは「パタゴニア創業者の経営論」。
原題は "Let My People Go Surfing: The Education of a Reluctant Businessman"だから、
'パタゴニア創業者の経営論'ってのはかなりの超訳だと思うけど、
まぁ、内容はかなり面白くて、思った以上に'経営論'でした。厳密には'企業理念'って感じかな。

もともとパタゴニアは好きなんで、
カタログも毎号読んでるし(そう! '見る'じゃなくて'読む'!)、
ターザン別冊の『〈パタゴニア〉が教えてくれること。』とか
エスクアイア別冊の『パタゴニア・プレゼンツ 遊ばざる者、働くべからず。』
わりとちょこちょこと見返して、いろいろインスピレーションを得ているんで、
まぁ、いろんなところでちょこちょこ知ってたことが、
本人の言葉でまとまってるって感じなんだけど、
このジィちゃん、思った以上に過激で乱暴な感じで。そこがすごくいい。
温和で平和主義なジィちゃんなのかと思ったら、なかなかどうして。
言ってることもやってることもかなりラディカル。
「いい波が来てるのに海に行かないほうがおかしい」だの、
「事業の第一の目的は利潤じゃない」だの、
「金儲けが目的じゃないから上場なんて絶対しない」だの、パンチライン連発。
共感できる点とか、勉強になることが盛りだくさん。
(試行錯誤をしながらも)有言実行なところもカッコいいね。
まぁ、どっかの会社の社員になる気も起業する気もないオレなので、
'企業として'みたいな点でどうこうということはないけど、
それでもオレがよく読みがちな'上場ゲームをプレーしてる'
シリコン・ヴァレー系の起業本なんかよりよっぽど共感できるし
(それはそれで面白いんだけどね。アップルとかグーグルとか)、
'フツーに物事との向き合い方'みたいなレベルで、けっこうグッときちゃう。

まぁ、何がいいって、タイトルがいいんだけどね。
こんなタイトルで面白くないはずがない!
そりゃあ、サーフィンに行ったほうがいいでしょ。いい波が来てるんだから。

っつうか、みんながフツーにこうなってるような世の中にならないかな? そうなったらいいな、と。
だって、これは「休みがキチンと取れて…」なんてレベルのハナシじゃないから。
なぜなら、サーフィンだから。「来週休みを取って登山に行ってきます」なんてのとはレベルが違う。
登山だったら事前に予定が立てられるけど、サーフィンはそうはいかないから。いい波が来ちゃってるんだから。
そういう、思い立ったときにすぐに動けるような環境ってすごくいいな、と。
自分自身も、周りの人も。もちろん、お互いに、ね。
フツーにみんながほいほいサーフィンに行けちゃう。
もちろんサーフィンじゃなくてもいいんだけどね。サッカーでも、山登りでも、釣りでも。
逆に、台風だから会社に行くのをやめて家で本を読んじゃう、ってのももちろんアリ。
そんな 'Let People Go Surfing' な感じの世の中(会社じゃないから 'My People' ではない)にならんもんかな、と。
これは案外プリミティヴで、スゲェ大事なことのような気がする。

あと、サーフィン、スゲェ気になってるんだよね。
やったことないし、似合わない気がするけど(笑)。
何が気になるって、バカっぽいところ。
ブラジルに行ったときにスゲェ感じたんだけど、あの、バカ面して波を待ってる感じとか、
価値基準が'カッコいいターン'とかだったりするとこととか、スゲェいいな、と。
つまんない打算とは掛け離れてて。
『コヨーテ』のジェリー・ロペスの特集の号を読んだときも似たようなことを思ったけど。
あと、潮の満ち干の影響で逆流するアマゾン川に乗るサーファーとか。

そういえば、次号の『コヨーテ』の特集がイヴォンらしい。チェックせねば。


    

2007/03/19

Run 25km.

今月は 2 週間も那須に行ってたり、急遽箱根に行ったりと、
カンズメ系(=運動量が少なくてカロリー摂取量が多くなりがち)が多くて、
なかなかコンスタントに走る時間が作れなかったし、
なんとなく身体が重かったんで、その鬱憤を晴らして身体をちょっと戻すべく、
夕方から初めての(?) LSD にチャレンジ。
昼間の東京を走ることはあんまりないんで、なかなか新鮮でした。

LSD ってのは 'Long Slow Distance' の略で、
その意味通り「ゆっくりと長い距離を走る」トレーニング。
速く走ることよりも長い時間・長い距離を走ることを重視した
持久系の基本メニューなんだけど、実はあんまりやったことがなくて。
LSD って、かなりゆっくりなペース、
「ちょっと遅すぎだろ?」ってくらいのペースで走るんだけど、
それがあんまり上手じゃない。ついついそこそこのペースになっちゃう。
抑えて走るのって案外難しい。
あと、LSD 向きの長いコースもなかなかないし。
でも、これから距離を伸ばしてくためには必要だし、
せっかく天気もいいし、ちょっと新しいコースの開拓も兼ねてやってみるか、と。
知らないところできょろきょろしながら走るほうがペースを抑えられるしね
(夜中のほうが集中力は高まるんだけど、その分ストイックに走っちゃいがち)。
そういえば、NIKE+iTunes Store 上のコンテンツ、
Nike Sport MusicNIKE+ Workouts
もうすぐ DJ AKi くんの30 分の LSD 用ミックスがアップされるね。
残念ながらオレには 30 分じゃ短すぎるんだけどね。

コースは桃園緑道〜環七〜善福寺公園。
桃園緑道は新宿区と中野区の区境である神田川から
中野区を横切って杉並区の阿佐ヶ谷まで続いてる遊歩道で、
環七まで行って戻ってくる(往復 6km)のはオレの定番コースなんだけど、
今回は環七を南下して再び神田川とぶつかったところから
川沿いに広がる善福寺公園内を走るってコース。



結局、公園を出てからも川沿いに走り続けて、
環八も超えてJR中央線の線路のところ(荻窪と西荻の間)で折り返してきました。
環七部分は車が多いしうるさいからヤな感じだけど、
善福寺公園は、東京とは思えないほど気持ちいい。距離も十分あるし。
さすがにランナーの人気スポット。あの辺に住んでもいいかな、と思っちゃうほど。
夕暮れ時だったから夕焼けもキレイだったし。
きょろきょろしながらのんびり走るにはうってつけだね。

ラン自体に関しては…、前半ペースを抑え切れなくて、
やっぱ後半、っつうかラスト 5km がキツかった。日が暮れて寒かったし。
結局、トータルで 25km。2H 21M 03S。
まぁ、初めてだったから手探りだった、ってのもあるけど、
5:30〜6:00 程度でいいっぽい。まぁ、タイムはあんまり重要じゃなんだけどね。
久しぶりに長い距離を走ったから両脚がパンパンだけど、
こういう疲労感も久しぶりで気持ちいい。
これからだんだん暖かくなってくるし、
休日の午後の時間の過ごし方としてはなかなか悪くないな、って。



そういえば、走ってるとき、無性にドーナツが食べたくなった。
もちろん KKD。さすがに 2 時間以上走ってれば腹が減るのは当然だけど、
なんで KKD なのか我ながら意味不明。
まぁ、さすがに走った後に KKD に行って、
行列に並んで買ってくる体力+ガッツはなかったわけですが。

2007/03/11

Run NASU.

 




'ナス'といっても、
will.i.amプロデュースの"Hip Hop Is Dead"でリリシストとしての
健在ぶりをアピールしたNasty Nasのことでも、
我がマリノスで伝統の背番号4を引き継いだ
那須くんのことでもなくて(どっちもすごく大事だけどね)、
栃木県の那須のハナシ。
90 年から国会で行われた首都移転の審議の末に
99 年に移転の第一候補地に選ばれた「鎮守の森」、
関東の平野と森の境目の高原地、那須です。
去年、一度、山登りに行ったこともあるんだけど、環境的にすごいいいところ。
今回は(先週の頭から昨日までの約)2 週間の合宿で、
それはそれでそれなりにしんどかったわけだけど、
せっかくそんな環境なので走らん手はないだろう、というわけで、
ボチボチ走ってみました。

基本的に、朝起きて夜まで仕事、っていう生活サイクルになるので、
走るとすると朝、ってことになる(夜は真っ暗だからね)わけで、
朝走るサイクルに馴れてないオレとしては楽ではなかったけど、
まだまだ冬の名残りの残る那須の朝の空気は凛としてて、やっぱりすごく気持ちいい。
カラダが起きてないからペースも出ないし、
仕事前だからそれほど長くは走れなかったけど、
それでも2週間の間で 5 回、各 5km 程度のランをこなしてみた。
自分でもちょっとビックリしたけど、
こういう場所で走ると音楽とかなくてもいいらしい(要らない、とは言わないけど)。
川の音とか鳥の声には勝てないからね。
今までも、何度か、東京以外の旅先で走ったことはあったけど、
今回の那須くらい大自然だったことはなかったから、
そういうのもちょっと新鮮だったりして。
今度は、もうちょっと長い距離を、
トレイル・ランでもしたいな、なんて思ったもんでした。